洛中と洛外

北尾石材

075-781-9523

〒606-8225 京都府京都市左京区田中門前町67

営業時間 / 9:00~18:00

ページタイトル画像

洛中と洛外

石屋のないしょ話

2023/05/30 洛中と洛外

 

 

平安京は唐の都長安と洛陽をモデルに作られ、しだいに「洛陽」「洛」と呼ばれるようになりましたが、鎌倉時代以降になると、「洛」は完全に京都を意味する言葉として定着し、「洛中」「洛外」という区分も生まれました。

 

言うまでもなく「洛中」は「洛」の内側を指し、平安京の左京を中心にした都市部分のことで、「洛外」はその外側を指しています。とはいっても、この「洛中」「洛外」は鎌倉以降、中世や近世を通じてまったく変わらなかったわけではありません。十五世紀後半の応仁の乱は「洛」を大きく変貌させ、戦国期の「洛中」「洛外」は定まっていませんでした。

 

この「洛中」「洛外」を再構築したのが豊臣秀吉でした。秀吉は天下をとった後、戦乱によって荒廃した京都を整備し、かつて繁栄した「洛中」を再現することに意を注ぎました。これは、平安京を造営したとき以来の巨額の投資でした。

 

一五九一(天正一九)年、秀吉は京都大改造に着手し、京都を囲む「御土居」を構築しました。御土居は高さ三メートル余の土塁で、北は北大路通りから南は九条通りまで、東は鴨川西岸から西は西大路通りまで、その周囲約二三キロにわたり城壁のようにめぐらしたものでした。土塁の内側が「洛中」、外側が「洛外」という区分けを明確に示して外敵の侵入を防ぐためでした。

 

これによって「こここそが京都」というエリアが「洛中」として示されたわけです。このエリアは現在の京都の繁華街とは多少ずれてはいますが、もっとも賑わいを見せる一帯です。

特に四条河原町周辺は先斗町や「京の台所」と言われる錦市場があり、観光客から若者までに人気のスポットです。西陣・北野周辺には花街として知られる上七軒や北野天満宮があり、京都御所、二条城など見所も多い。

「洛外」は御土居の外側で、これより以北が「洛北」、以南が「洛南」、以東が「洛東」、以西が「洛西」と呼ばれました。

 

現在「洛東」には祇園・清水寺の観光名所があるし、「洛北」には上賀茂神社・下鴨神社・修学院離宮などが知られています。「洛西」は嵯峨野や、嵐山は竹林や峡谷の自然を堪能でき、京都駅周辺の「洛南」は、東寺や伏見稲荷が知られ、銘酒の里・伏見や平等院で有名な宇治一帯を含んでいます。

 

ご参考までに・・・。

 

 

── 山太 北尾石材  ──────────

住所 京都府京都市左京区田中門前町67
電話番号 075-781-9523
FAX番号 075-781-0510
営業時間 9:00~18:00
定休日 不定休
──────────────────────

TOP