石屋のないしょ話 vol.12

昔は道端などでミミズを見かけましたが、最近はあまり見かけませんよね? アスファルトが多くなったせいでしょうか・・・。 今月はミミズについてお話します。
ミミズは「目不見」「蚯蚓」「雨の虫」「地球の虫」「大地の虫」などと呼ばれてきました。 目がなく、体そのものが腸で、一日に自分の体重以上の餌を食べます。 餌は野菜のくずや枯れ葉などの植物質が中心です。 泣いたり二つになったりすることはありませんが、木に登ることはあります。 ミミズは雌雄同体であるにもかかわらず、子孫を作るには何故か異なる個体との出会いが必要なのです。 ミミズはその姿からあまり人には好かれませんが、古代エジプトでは土を肥やす神の使いとされていました。
さて、ミミズはどんな働きをしているのでしょうか? あるリンゴ園でミミズを持ち込んだところ、数年を待たずに地表にあった枯れ葉はなくなり、代わりにミミズの糞が大量に見られました。 このミミズ糞の塊はスポンジのように多数の小さな穴があり、大量の水や空気を保つことができます。 枯れ葉などがミミズの腸を通って分解されるので、植物の成長を促進させる効果もあります。 ミミズがいることでリンゴの生産量が増加したのは言うまでもありません。 
また酪農で知られるニュージーランドでは、土の基礎はミミズと言われ、ミミズが大事にされています。 それは、この国の草地に土着しているミミズの働きが悪かったためイギリスからミミズを持ち込んだところ、草の生産量が増加したからです。 この成功のポイントは、多種類のミミズの中からその土地に相応しいものを選び出したことと、ミミズを住まわせる条件についての実験観察にあったのです。
かの有名なダーウインは、彼の最後の本【ミミズと土】の中で「ミミズとは黙々と活動し、遂には巨石をも地下に埋める能力のある、稀な生き物である」と述べています。 小さなミミズが糞をするという単純なことでも、絶えず繰り返されていれば究極の大きな作用になるのです。
石屋のないしょ話でした・・・。