石屋のないしょ話 vol.78

まだまだ厳しい寒さが続きますが、年が明けたと思ったらもう二月です。今月は、「事八日・針供養」についてお話します。
旧暦の二月八日は、新たに物事に着手するという意味から「事始め」、十二月八日は物事を終えるという意味から「事納め」といわれ、この二つを称して「事八日」と呼びます。 逆に、十二月八日を事始め・二月八日を事納めとする地方もあります。 もともと事始めは、二月八日に農家がその年の農作業を始めること、または十二月八日に正月の準備を始めることを意味していました。 同じく事納めは、十二月八日にその年の農事を終えること、または二月八日にすべての正月の行事を終えることを意味していました。 二月八日を事始めとし、十二月八日を事納めとする場合は農事に関するもの、十二月八日を事始めとし、二月八日を事納めとする場合は正月の神事に関するものが多いようです。 
事八日には、江戸時代から続くと言われる「針供養」が全国各地で行なわれます。 折れた針を豆腐やこんにゃくに刺して川に流したり、神社に納めたりするもので、裁縫の上達を願う行事です。 色白の美人になる、まめに働けるようになど、由来には諸説あります。 この日は、一日、針に触れないようにします。 とくに東日本では、この日に妖怪や厄神が家を訪れるという伝承が多いのも特徴です。 江戸の町では、それらを追い払うまじないとして、目籠をくくりつけた竹竿が町中に立ち並びました。 また「御事汁」という味噌汁を魔よけのために食べる習慣もありました。 現在でも、事八日には目籠やニンニクなどを庭先に置くという風習が残っている地域もあります。
石屋のないしょ話でした・・・。