石屋のないしょ話 vol.82

六月二十日は鞍馬寺で「竹伐り会式」が行なわれます。 今月は「竹伐り会式」についてお話します。
「竹伐り会式」とは、黒い法衣に白袈裟を弁慶かぶりにした僧兵が二手にわかれ、大蛇にみたてた大竹を山刀で伐るという豪壮な会式です。 日に日に緑が濃くなっていく鞍馬山中腹に建つ鞍馬寺で、この日「竹伐り会式」が行なわれます。 もともとは、蓮の花が咲く旧暦七月に行なわれていたので、「蓮華会」とも呼ばれています。
この儀式の由来は、今から千百年前の寛平年間(八八九〜九八)にさかのぼります。 鞍馬寺で修行中の僧峯延に一匹の大蛇が襲いかかりました。峯延が真言を唱えて退治しましたが、すぐに別の大蛇が現れました。 これも退治しようとすると、大蛇は鞍馬の御香水を護ることを誓って命乞いをしたので、峯延に許されたといわれています。 この話から、厄災を断ち切り、水の恵みに感謝する「竹伐り会式」がはじまったと伝えられています。 江戸時代中頃から、東の近江座・西の丹波座にわかれて竹を伐る早さを競い、勝った地方が豊作となる吉凶行事となりました。 ほら貝を合図に、僧兵に扮した地元の人が登場し、まず本殿前で試し伐りの「竹ならし」で直径十センチの大竹が四本、長さ約五メートルに切りそろえられます。 「竹ならし」に続いて雅楽と舞が演じられます。 そして「勝負伐り」になり、かけ声とともに青竹をあっという間に一節ずつ伐りおとして勝負が競われます。
石屋のないしょ話でした・・・。