仏事Q&A
其の二十六


Q. 合掌をするのは何故ですか?

A. 合掌は古くからインドで行われていた礼法の一つです。インドでは右手は食べ物などを扱う清浄の手・左手は汚れたものを扱う不浄の手とされているように、右手は良いもの・美しい行い・神聖なものということから仏を表わし、左手は悪い行い・醜いものということから、我々凡夫を表わしているわけです。 ですから合掌は人を愛し、慈しみ、助け合う心のある反面、人を傷つけ、憎しみ、ののしる心もある、私たちの心であり、人間の真実の姿がそこにあるということを表わしているのです。
ところで、数ある礼法の中で何故合掌だけが仏教と共に何千年もの間伝えられてきたのでしょうか。 少し合掌してみて下さい。 そのままの姿勢で喧嘩する気が起こりますか? 人を恨む気になれますか・・・? ただ手のひらを合わせるだけのようですが、実は人間の精神状態と深く関わっているのです。
人は本当に素直になれた時、自然に合掌できるのです。 せっかく合掌しているのに指を組んだり、合わせた手を膝の上に置いたり、肩をいからせていては台無しです。正しく左右の手のひらぴったり合わせ、その中指の頭がちょうど咽喉の高さぐらいで、まっすぐにも立てず、四十五度ぐらいの角度に手を合わせます。 両肘は張らず、腋の下は生卵を挟んだ気持ちで、つかず離れず自然に垂れるようにします。 つまり肩や肘や手に力を入れずに、自然にそっと胸の前で手を合わせるという心持ちで合掌するのです。
全体に張り詰めたものがありながら深い安らぎがあり、敬虔な祈りとともに大らかさを感じさせるような合掌ができたら素晴らしいことではないでしょうか?
ご参考までに・・・。