仏事Q&A
其の六十一


Q. お盆に提灯をかざるのはなぜですか?

A. もともと提灯は、火を保護するための道具で、提灯をかざるのはお灯明を供えるという意味です。 仏教では、仏様の智慧を“光”で象徴しています。 そこで仏様にお灯明を捧げてご供養するということが行われてきました。 真心を込めてご供養したものは尊いということを表す言葉の「貧者の一灯」という話も、この仏様のお灯明にまつわる故事です。 お灯明は、風に吹かれると消えやすいので、はじめは周りを囲った灯籠が考え出されました。 やがてこれが吊り灯籠となり、室町時代頃からは持ち運びができる枠に紙を貼った「提灯」がつくられ、江戸時代になって今のような折りたたみの提灯がつくられるようになりました。
はじめは白張提灯だったのですが、やがて草花などの絵を描いた岐阜提灯ができ、装飾的な要素も加わって今日のような夏の風物詩を彩る盆提灯となっていったのです。 お祭のときに軒先に吊るす御神灯や、お寺の門前の大提灯、葬儀のときにかかげる提灯などとあわせて考えてみると、お盆の提灯は仏様に捧げるお灯明ということがわかっていただけると思います。
お盆にお墓の前でおがらをたいて、その火を提灯にうつし、それを持って家までご先祖様を案内すると、一方では家の門前で迎え火をたいて、その火を提灯にうつして軒先に吊るしてご先祖様の目印にして家の者がお迎えするといったお盆の迎え火の行事は、心あらたまる風習です。 新盆の家は白張提灯をかざりますが、親戚中からたくさんの白張提灯を頂いてもその年かぎりになってしまいますので、話し合って岐阜提灯をおくるようにしたほうがよいでしょう。
ご参考までに・・・。